「田舎暮らしを始めたら、農地を手に入れて、農作物も育てたい。」は、けっこうハ ードルが高い。

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田舎暮らしにあこがれている人であれば、「田舎に移住したら、農地を手に入れて農作物も育てたい。食卓に自家栽培の野菜が並ぶなんて素敵。さらに余った野菜は市場とかネットでも販売しようかな。」と考える人はけっこう多いのではないのでしょうか。

ですが、これ実はかなりハードルが高いんです。

というのも、日本では「農地を買うのは農家じゃないとできない」という「スーパー岩盤規制」があるためです。

1.農地のすべてを効率的に利用すること
機械や労働力等を適切に利用するための営農計画を持っていること。

2.必要な農作業に常時従事すること
農地の取得者が、必要な農作業に常時従事(原則、年間150日以上)すること。

3. 一定の面積を経営すること
農地取得後の農地面積の合計が、原則50アール(北海道は2ヘクタール)以上であること。

4.周辺の農地利用に支障がないこと
水利調整に参加しない、無農薬栽培の取組が行われている地域で農薬を使用するなどの行為をしないこと。

(農林水産省HPより)

以上の要件を満たしたうえで、地域の農業委員会の許可を受けなければ農地を買うことができません。。。。

特に「原則50アール(5,000平方メートル)以上の農地が必要」って、新参者が最初からそんなに大きく始めるのは、逆にリスク高すぎでしょ。と思うのは私だけでしょうか。

仮に、ビジネスとして農業をやろうと思っているのであれば、むしろ最初は小さく始めて、マーケットの反応を見ながらトライアンドエラーを繰り返し、徐々にビジネスを拡大していくという「リーンスタートアップ」の考え方が、今や常識ですよね。

ちなみに、作物の販売(ビジネス)が主な目的ではなく、自給が主な目的であったとしても、農地を手に入れたい場合は、この「スーパー岩盤規制」は適用されます。

そんな時代に逆行するかのような、この「スーパー岩盤規制」があるおかげで、今や日本の農業は以下のような状態になっています。

●基幹的農業従事者

平均年齢67.0 歳
高齢化率64.6%

●基幹的農業従事者

1990年 293万人

2015年 175万人

●農家数

1990年 383万戸

2015年 215万戸

●耕作放棄地

1990年 217,000ヘクタール

2015年 423,000ヘクタール

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なお、下限面積要件は、経営面積があまりに小さいと生産性が低く、農業経営が効率的かつ安定的に継続して行われないことが想定されるため、設定されているようです。

なんとなく言いたいことはわかりますが、現実問題として、新規参入しづらいから、農家の数減ってるし、耕作放棄地めっちゃ増えてますよね。

ぜんぜん「効率的かつ安定的に、継続して行われない事態」ですよね。これ。

まさに、本末転倒とはこのことです。

そういえば昔、「資本金1000万円」用意しないと株式会社設立できません。という「スーパー岩盤規制」ありましたね。

元々お金を持っている人しか、ビジネスやっちゃだめですよ。という「新参者を拒否するための規制」が。

おかげで日本のベンチャーがなかなか育たない時期がありました。

ですが、この資本金規制も撤廃され、いまや少額投資で始める学生ベンチャーなんかも珍しくはない時代になりました。

国の成長戦略では、いま「農業」を重点分野に指定しています。

農業を成長産業として育てていくのであれば、この「スーパー岩盤規制」は撤廃し、誰もが少額の投資で農業を始められて、業界での実務経験を積むことができる環境を整える必要があると思います。

成長産業として育てていくのであれば、その業界に関わる人材を増やす、すそ野を拡大する努力が必要ですよね。

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そして今、実はこの「スーパー岩盤規制」、徐々に緩和の方向に向かっています。

まず、「原則50アール(5,000平方メートル)以上の農地が必要」という下限面積要件は、各自治体の農業委員会が独自に定めることができるようになりました。

自治体によっては、10アール(1,000平方メートル)とか、30アール(3,000平方メートル)での農地売買もできるようになっているのです。

そして、先日、ついに「兵庫県宍粟市」が、「1アール(100平方メート)」での売買が可能となる下限面積要件を設定しました!

市は、空き家バンクを利用するケースに限り、農地取得許可の下限面積を緩和。通常、農地売買の最低単位は地区によって10アールまたは30アール以上とされているが、これを1アールに設定した。

(中略)

新プランの本格スタートを前に、すでに問い合わせが寄せられ始めていたといい、福元晶三市長は「遊休農地と空き家をセットにして住んでいただくことで、Iターン、Uターンの大きなきっかけになる」と期待を寄せている。

-産経WEST-

これだけで、移住促進のPRになりますよね。

各自治体は、限られた予算の中で、移住促進のための施策を色々考えていますが、予算をかけずとも宍粟市のように「スーパー岩盤規制」に果敢に立ち向かうことによって、自治体の魅力を高めることができるんですよね。

これは一つ大きなヒントになりそうです。

さあ、はじめよう!地域移住計画!
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